こんにちは、長崎県諫早市の歯医者、諫早駅前歯科です
前回からスタートしたシリーズでは、様々な歯並びの特徴や治療法について解説しています。歯並びの問題は、見た目だけでなく健康面にも多大な影響を及ぼします。正しい噛み合わせは、虫歯や歯周病の予防だけでなく、消化機能や全身の健康にも影響を与えるため、放置せずに早期に治療することが重要です。
今回は、特に多く見られる「叢生(そうせい)」と呼ばれる歯並びについて詳しく解説します。
【反対咬合】に関することが知りたい方は前回の記事を見てください!
【叢生はどんな歯並び?】
叢生とは、歯と歯の間に十分なスペースがなく、歯が重なり合ったり、凸凹に並んでいる状態を指します。このような不揃いな歯並びは「乱杭歯(らんくいば)」とも呼ばれます。叢生は、見た目の問題以外にも、歯磨きが難しくなるため、虫歯や歯周病のリスクが高まるというデメリットもあります。
叢生は子どもから大人まで、幅広い年齢層に見られ、噛み合わせに問題がある場合、さらなる健康問題を引き起こすことがあります。例えば、正しく噛むことができないことで食べ物を十分に咀嚼できず、消化不良や胃腸のトラブルを引き起こすことがあります。また、顔の左右のバランスが崩れ、顎の成長にも影響を及ぼす可能性があります。
【叢生の原因は?】
叢生は、主に顎の大きさと歯の大きさのバランスが崩れることで発生します。例えば、顎が小さすぎて歯が生えるためのスペースが足りない場合、歯が重なり合ってしまいます。また、歯自体が大きい場合や、乳歯の時期に正しい位置に生えなかった場合も、叢生の原因となります。
他にも、遺伝的な要因が大きく影響します。両親のどちらかが叢生の場合、その子どもにも同様の歯並びの問題が見られることがよくあります。また、現代の食生活が原因で、顎の発達が十分に進まず、叢生が発生するケースも増えています。特に柔らかい食べ物が多い食生活や、長期間の指しゃぶり、舌を押し付ける癖なども、顎の成長を阻害し、歯の正しい位置に影響を与えます。
【叢生の原因について詳しく】
叢生の主な原因の一つは、顎の成長不足です。顎が小さい場合、歯が並ぶスペースが不足し、歯が自然と重なり合うようになります。特に子どもの成長期において、顎が十分に発達しない場合にこの問題が生じやすくなります。
乳歯が抜けた後、永久歯が正しい位置に生えるためには、顎が適切に発達していることが重要です。ところが、現代の生活習慣や食事が原因で、顎の発達が遅れることがあります。例えば、柔らかいものばかりを食べると、噛む力が鍛えられず、顎の成長が阻害されてしまいます。
さらに、指しゃぶりや舌の癖も、歯の正しい位置に影響を与える要因です。指しゃぶりを続けることで、前歯が前に押し出され、顎の形が変わり、叢生が生じやすくなります。また、舌を常に歯に押し付ける習癖があると、歯並びが乱れる可能性が高くなります。これらの習慣は、早期に改善することで、歯並びの悪化を防ぎ矯正治療の難易度をぐっと下げることができます。お子様のお口周りの癖が気になったらまずは歯科医院へ相談することがおすすめです。
【叢生が引き起こすデメリット】
叢生は、見た目の問題だけでなく、次のような様々な健康リスクを引き起こします。
- 虫歯や歯周病のリスク増加
歯が重なり合っているため、歯磨きがしにくく、食べ物のカスや歯垢が溜まりやすくなります。これにより、虫歯や歯周病のリスクが高まります。特に歯と歯の隙間に汚れが溜まりやすいので、正しい歯磨きができなければ、予防が難しい状態になります。 - 噛み合わせの問題と食事への影響
噛み合わせが悪いと、しっかりと食べ物を噛むことができず、消化不良を引き起こす可能性があります。また、噛む力が弱くなることで、消化器官に負担がかかり、栄養の吸収効率が低下することもあります。逆に、食べ物を十分に噛まずに飲み込むことが習慣化すると、肥満や胃腸のトラブルにつながることもあります。 - 歯への過度な負担と早期の歯の喪失
噛み合わせが不均等だと、一部の歯に過剰な力がかかり、歯や歯ぐきに負担を与えます。この結果、歯が早く傷んでしまい、抜ける可能性が高まります。歯が抜けると、さらに噛み合わせが悪化し、他の歯にも影響が及ぶため、早めの治療が重要です。 - 顎関節症の原因
噛み合わせの問題は、顎の関節にも影響を与えることがあります。特に、顎の動きが不自然になることで、顎関節症を引き起こし、痛みや口の開閉に問題が生じることがあります。長期的には頭痛や肩こり、首の痛みなど、全身に影響が広がることもあります。
【叢生の治療法】
叢生の治療法にはいくつかの選択肢がありますが、一般的に行われるのは「ブラケット治療」と「マウスピース矯正」です。
- ブラケット治療
歯の表面に金属の装置を取り付け、ワイヤーで歯を少しずつ正しい位置に移動させます。ブラケット治療は非常に効果的で、様々な歯並びの問題に対応できますが、見た目が気になる方には不向きかもしれません。 - マウスピース矯正
透明なマウスピースを使って歯を動かす治療法で、目立たないことが大きな特徴です。取り外しが可能なので、食事や歯磨きの際に邪魔になりません。ただし、マウスピースをきちんと装着し続ける必要があり、自己管理が求められます。諫早駅前歯科では軽度の叢生を改善することが得意なインビザラインGoを採用しています。
また、子どもの成長期に行う矯正治療として、当院では「拡大床治療」を導入しています。これは、顎を広げることで、歯が正しい位置に生えるスペースを確保する治療法です。拡大床治療は、特に子どもの場合、永久歯が正しく並ぶために重要です。叢生の程度が軽い場合、この治療だけで完了することもあります。また、叢生の程度が大きい場合でも、早期に治療を行うことで、将来的に抜歯が必要になるリスクを減らすことが可能です。
【さいごに】
叢生は、見た目だけでなく、口腔内の健康や全身の健康に影響を与える歯並びの問題です。早期の治療が大切であり、特に子どもの成長期に適切な矯正治療を行うことで、将来的なリスクを減らすことができます。ブラケット治療やマウスピース矯正、さらには拡大床治療など、患者様一人ひとりに合った治療法を提案しておりますので、まずはご相談ください。
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