電動歯ブラシと歯ブラシの違いについて
患者さまから
「電動歯ブラシと歯ブラシってどっちがいいですか❓」と質問を受けます。
目次
結論をお伝えします
汚れがしっかり取れればどちらでも構いません。
それぞれに特徴がありますので、違いを比較しながら説明をしていきたいと思います。
尚、電動ブラシと呼ばれる物は、電気の力を使って動くと言う意味なので、音波歯ブラシや超音波ブラシ超高速ブラシも含みます。
電動歯ブラシと歯ブラシどちらがいい?
歯ブラシのメリット
- コストが安い
- 色々な種類から選べる
- 磨く力をコントロールできる
- 充電の必要がない
- 持ち運びに便利
電動歯ブラシのメリット
- 歯を磨くのに必要な力が少なくて済む
- ブラシをゴシゴシ動かさなくて良い
- 短時間でしっかり磨ける
- 着色予防にも繋がる
- 矯正装置やインプラント部もしっかりアプローチできる
以上が歯ブラシと電動歯ブラシのメリットです。
これからそれぞれについて、詳しく説明します。
歯ブラシと電動ブラシを選ぶポイント
歯ブラシのポイント
歯ブラシは、各メーカー様々な種類が出ており電動ブラシと違い安価な物が多いです。
歯ブラシの形態、歯ブラシの毛の硬さやヘッドの大きさなどご自身にあった物を選びやすいです。加えて、自分の力で磨くので力加減を間違わなければ、歯や歯ぐきを傷つけてしまうリスクも防ぐ事が出来ます。充電も必要ないので、かさばらずに持ち運びも便利です。
また、電動歯ブラシと違って歯磨き粉の選択肢の幅も広く、好みに合った物を選ぶ事が出来ます。
電動歯ブラシのポイント
電動歯ブラシは、手磨き用の歯ブラシの様にブラシをゴシゴシ動かしてプラークを落とすのではなく、振動しているブラシを歯に当てて汚れを落とす道具です。
電動ブラシで歯をキレイにするのに必要な力は、ブラシを支える力だけでいいのです。
そのため、磨く力が弱い御年配の方や、お身体に麻痺があり思う様に手首を動かせない方などにお薦めです。
電動歯ブラシには様々のモードがあるのもおすすめポイントの一つ
機種にもよりますが、プラーク(歯や歯茎についた細菌の塊)の除去だけでなく、着色やヤニを落とすホワイトニングモードや手磨きだけでは難しい歯ぐき部分のお手入れをサポートしてくれるマッサージモードなどが付属されています。ほかにも機種により様々なモードがあるのでそこがどの電動歯ブラシを選ぶかのポイントにもなりますね。
電動歯ブラシはブラシの部分を変えることができる!
歯ブラシの先端を交換する事でポイント磨きを行う事ができます。通常の歯ブラシでは届かない部分にもアプローチが出来ます。また、歯ブラシの先端を交換することで、ご家族での共有も可能です。最近は、子供向けの交換ブラシも各メーカーから販売されていますので年齢問わず電動ブラシを使用することができます。
電動歯ブラシは歯磨き粉選びに注意が必要!
先ほど手用の歯ブラシでは歯磨き粉の選択の幅が広いと話しました。それは、電動歯ブラシは、プラークを簡単に落とす事ができますが、手磨きと違い磨く力が強いため、研磨剤入りの歯磨き粉では、歯や歯ぐきを傷つけてしまう恐れがあります。研磨剤が配合されていないものを選ぶ必要があります。また、泡立ちが良い歯磨き粉で電動ブラシを使用すると口の中が泡だらけになり、磨いたつもりで歯みがきを終えてしまう場合が出てくるため泡立ちの少ない歯みがき粉を選択するのも電動歯ブラシを上手に使うコツの一つです。
汚れを落とすのはブラシだけではない!?
電動歯ブラシの中でも音波ブラシと呼ばれるものはブラシの振動数が多く音波振動によるプラーク除去を行うことができます。ブラシの届きにくいようなところもきれいにできるのが音波ブラシの強みの一つです。特に矯正装置をつけている患者さんに音波ブラシは力を発揮することができます。
矯正装置周りにはどうしても、プラークや着色が残りやすく手磨きだけではなかなか落とすことが出来ません。その点電動歯ブラシは、人の手では生み出すことができないくらいの振動でプラークを浮かせながら落とすので短時間で磨くことが出来ます。
ただし、電動歯ブラシは振動していますので、誤って強い振動が矯正装置やインプラント部に過剰に当たらないように歯医者さんでしっかり使い方を学んでからの使用をお勧めします。
歯ブラシ?電動歯ブラシ?どちらかを選ぶかのポイントはこちら!
歯ブラシ
- こだわりがない人むけ
- 自分の力でコントロールしながら磨きたい人むけ
電動歯ブラシ
- 短時間で今よりしっかり歯を磨きたい方むけ
- 歯並びの影響で手磨きが難しい方むけ
- お身体に麻痺などがあり手磨きが難しい方むけ
- 矯正装置やインプラントが入った方むけ
電動歯ブラシを使えば完璧!?
ただ、ここで注意していただきたい事があります。電動歯ブラシは、電気の力で磨くのであって全自動ブラシではありません。その方の歯ブラシの当て方次第では諸刃の刃になります。
いくら高価で高性能の電動歯ブラシでも、使うのは人間です。使う方のテクニック次第で電動歯ブラシのプラーク除去率を高める事も、その逆も起こりうるのです。
したがって、既に手磨きでしっかりプラークコントロールができている方、今よりもしっかりとお手入れしたい方、何らかの運動機能が低下している方の歯磨きのサポートや特別な装置などが入った方は電動歯ブラシを取り入れるのは効率が良い選択だと思います。
歯ブラシだけでは完全ではない!
どちらを選択しても、歯と歯のプラーク除去にはフロス(糸ようじ)の使用が不可欠なので、歯磨きをするときにはフロスによる清掃と歯ブラシもしくは電動歯ブラシでの歯みがきが大切です。
少しのこだわりで最大限の予防効果を!
毎日行う歯磨きですが、お口の環境は人それぞれ違います。しっかり磨いても磨いたつもりにならないように、鏡をしっかり見ながらのブラッシングをおすすめします。
毎日頑張って磨いていても、100パーセントの歯磨きは難しいものです。
歯磨きの方法で分からない、お困りの部分などありましたら、当院にお使いの歯ブラシや
電動歯ブラシをお持ちになって下さい。
その方にあった、歯磨きの方法や歯ブラシの選択をさせていただきますね。
長崎県諫早市の歯医者 諫早駅前歯科 歯科衛生士 東村