こんにちは。長崎県諫早市の歯医者、諫早駅前歯科です。

訪問診療の現場では、高齢の方やご自宅療養中の方に対して、誤嚥性肺炎の予防が非常に重要な課題となっています。
当院では、舌圧計や聴診器を使った摂食・嚥下機能のスクリーニング検査を行い、患者様一人ひとりに合わせたリハビリを実施しています。
今回は、誤嚥性肺炎を防ぐための取り組みについてご紹介します。
目次
誤嚥性肺炎とは?
誤嚥性肺炎とは、本来なら食道に送られるはずの食べ物や唾液が誤って気道に入り、肺に炎症を引き起こす病気です。
特に高齢者や嚥下機能が低下している方に多く見られ、命に関わることもあります。
主なリスク要因には
- 飲み込みの力(嚥下機能)の低下
- 口腔内の衛生不良
- 体力・免疫力の低下 などが挙げられます。
誤嚥性肺炎は、予防できる病気です。
早期にリスクを発見し、適切な対策をとることが大切です。
オーラルフレイルとの関係
誤嚥性肺炎の背景には、「オーラルフレイル」という概念も深く関わっています。
オーラルフレイルとは、**お口のささいな衰え(噛む力・舌の動き・発音など)**が進行し、身体全体の機能低下へつながる状態のことです。
オーラルフレイルが進行すると、舌圧や飲み込みの力も低下し、誤嚥リスクが大きくなります。
当院では、早期発見・早期対応を重視し、舌圧測定や聴診器を用いた検査で口腔機能の状態を継続的にチェックしています。

👉 オーラルフレイルについて詳しくはこちら
【過去記事】虫歯でもない歯周病でもないオーラルフレイルご存知ですか?
当院の取り組み①|舌圧測定で飲み込む力をチェック
当院では、舌の力を測る「舌圧計」を使い、飲み込む力のスクリーニングを行っています。
舌圧とは、舌で口蓋(上あご)を押し上げる力のこと。
この力が弱まると、食べ物をうまく喉へ送れず、誤嚥のリスクが高まります。
通常、健常な成人では舌圧30kPa以上が目安ですが、
高齢になると20kPa以下に低下することもあり、誤嚥性肺炎のリスクが高まります。
舌圧測定により、**目に見えにくい「飲み込む力の低下」**を早期発見し、必要に応じたリハビリや栄養指導へつなげます。
当院の取り組み②|聴診器による嚥下スクリーニング
食事のとき、飲み込む瞬間に聴診器をあてて喉の音を確認します。
正常な嚥下音は「ごっくん」という短い音ですが、
誤嚥が疑われる場合は「ざらざら」「ぶくぶく」した異常音が聞こえることがあります。
簡便な方法ながら、嚥下機能の低下を早期に察知できるため、当院では定期的に実施しています。
また、食事中の姿勢や食形態(きざみ食、とろみ飲料など)のアドバイスも行い、誤嚥リスクを下げるサポートをしています。
当院の取り組み③|早口言葉で楽しく嚥下トレーニング
リハビリは続けることが何より大切。
当院では、患者様に楽しんで続けていただくために、早口言葉を使った嚥下リハビリを取り入れています。
例)
- あぶりかるび
- 生麦生米生卵

舌や口まわりの筋肉を楽しく鍛えることができ、
自然と「発声」「呼吸」「飲み込み」の連携力が向上します。
口を大きく動かし、しっかり発声することで、発語・呼吸・嚥下の連動が促され、トレーニング効果が高まります。
毎回同じ言葉を使うことで、変化や成長もわかりやすく、患者様にも好評です。
誤嚥性肺炎予防のカギは、定期的なチェックとトレーニング
嚥下機能は年齢とともに自然に衰えていきます。
しかし、早めにリスクを見つけてリハビリを始めれば、悪化を防ぐことが可能です。
「最近むせやすい」「食事中に咳き込む」などの変化を感じたら、
一度専門的なスクリーニング検査を受けることをおすすめします。
当院では訪問診療にて、患者様一人ひとりの状態に合わせたリハビリ指導を行っています。
誤嚥性肺炎のリスクを減らし、安心して食事を楽しめる毎日を一緒にサポートしていきましょう!
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