お口の中にできものが出来ました。どうしたらいいでしょうか?

今話題となっているお口の中のできもののお話です。おくちのできものといっても色々なものがあります。

最も多いものは口内炎です。お口の中の小さい傷に細菌感染が起こりできると言われています。栄養素(主にビタミン類)の不足や歯並びや歯の形が悪くて粘膜に傷ができやすい場合は起こりやすくなります。ほかのできものとの見分け方は数日で形が変わるので、当院では写真を撮って形が変化しているかどうか見てみるようにしています。早く治るように軟膏をお渡しする場合もあります。

そのほかにもよく見られるのは粘液嚢胞(ねんえきのうほう)というものです。

口の粘膜には唾液腺という唾液を出す組織がたくさんあります。唾液腺でできた唾液をお口の中に移動させる管があるのですが、それが咬んだりすることにより唾液が出てくる管が閉塞して唾液が貯まって生じるできものです。唾液がたまりすぎたり粘液嚢胞の表面に傷ができるとやぶれて内部の唾液がでてきます。その場合は一時的にへこむのですが傷が治るとまたたまり始めます。粘液嚢胞は痛みがなく、大きくなったり小さくなったりすることが特徴です。

歯が原因で膿が出てきていたり歯茎がはれている場合もあります。その場合は歯の治療を行う必要があります。

ごくまれではありますが腫瘍(悪性の場合はがん)の場合もあります。症状がなく、少しづつ大きくなってくる場合は腫瘍の可能性があります。初期の場合は痛みがない場合がほとんどです。おおきくなると痛み、出血、しびれなどの症状が現れます。見た目に関しても多彩な像を呈する場合が多く、口内炎によく似た見た目になることもあります。

どの場合も診断には歯科医院の受診が必要です。