親知らずは抜いたほうがいいのかどうかはケースによって人それぞれです。抜いた方がよい場合と抜かなくてもよい場合とに分かれます。親知らずとは、正式名称は「第三大臼歯」と呼ばれます。
基本的に人間の歯は真ん中から数えて7本です。上下と左右があるので基本の歯は28本あるということになります。親知らずは8番目の歯で、7番目の後ろに生えます。個人差が大きく、親知らずがあっても骨の中に埋まりこんで出てこない場合や、親知らず自体がない場合もあります。
では、次に親知らずを抜いた方がいいかどうかについて説明します。
1. 親知らずがまっすぐ生えてきていない場合
親知らずは横向きや斜めに生えてくる事があります。この場合噛み合わせに参加することはありません。 この状態でお口の中に出てきてしまうと半埋伏と言われる状態になり、歯の頭の部分が半分歯茎の中、半分歯茎の上になってしまって非常に清掃性が悪くなります。 歯の周囲の歯茎が腫れやすいためしたほうがいいです。
2. 上下で噛み合っていない場合
歯は上下でかみ合って初めて歯として働きます。反対側の親知らずがなかったり、まっすぐ生えて来ていない場合は親知らず自体がそこに存在する意味はほとんどありません。またそのような親知らずは反対側の歯がないので反対側の顎の方向に伸びていってしまいます。その結果噛み合わせに悪い影響が出たり、前の歯との間に隙間ができて、手前の歯が虫歯になってしまいます。
残すメリットはないがデメリットだけある状態になるので、この場合は抜歯をお勧めします。
3. 虫歯や歯周病になっている場合
親知らずは最も奥に映える歯なので磨きにくく、虫歯や進行した歯周病になっている場合があります。この場合も抜歯をすすめます。親知らずは磨きにくいので治療を行っても再度虫歯や歯周病にかかるリスクが高く、また一番奥に生えているため治療が非常に難しく、手前の歯と同様のレベルで治療できるかというと難しいというのが事実です。
そのような場合親知らずは治療するより抜かれる方が楽なことが多いです。
親知らずを抜かなくてもよい場合とは以下の通りになります。
① 親知らずが健康かつまっすぐに生えている場合
② 顎が非常に大きく、親知らずの生えるスペースが十分にある場合
③ 上下の親知らずがしっかりと噛み合っており、噛み合わせに参加している場合
親知らずを抜歯するかどうかについては歯科医師による検査、診断が必要です。
気になる方は歯科医院へのご相談をお勧めします。