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お口は健康の窓口!「しっかり噛める」が病気を防ぐ理由

「たかが虫歯一本」「入れ歯が少し合わないだけ」と、お口のトラブルを後回しにしていませんか?近年の研究では、お口の中の健康状態が、全身の病気や寿命にまで深く関わっていることが明らかになっています。

今回は、歯科医師の視点から「しっかり噛めること」がいかに私たちの体と心を守っているのか、その深い関係性について解説します。

噛むことと全身の健康 糖尿病や認知症

1. 全身の健康とお口の中の密接な関係

私たちの体は、食べたものをエネルギーに変えて活動しています。その入り口であるお口が正常に機能していなければ、全身に影響が出るのは当然のことと言えるでしょう。

お口の健康状態、特に歯周病は、血管を通じて全身に悪影響を及ぼすことがわかっています。歯ぐきから出血がある状態は、いわば「お口の中に開いた傷口」があるのと同じです。そこから細菌が血管に入り込み、心疾患や脳血管疾患の原因となることもあります。

「お口は健康の窓口」という言葉通り、お口を清潔に保ち、しっかり噛める状態を維持することは、全身の疾患を予防する第一歩なのです。

2. 適切な栄養摂取には「噛めること」が不可欠

健康な体づくりに欠かせないのが「適切な栄養」です。しかし、どんなに栄養価の高い食事を摂ろうとしても、しっかり噛めなければその効果は半減してしまいます。

咀嚼(そしゃく)の役割

噛むことには、食べ物を細かく砕き、唾液と混ぜ合わせることで胃腸での消化吸収をスムーズにする役割があります。また、噛むことで食材の細胞壁が壊れ、ビタミンやミネラルが吸収されやすくなるというメリットもあります。

歯を失ったり、痛みで噛めなかったりすると、どうしても柔らかい炭水化物中心の食事に偏りがちです。タンパク質豊富な肉類や、食物繊維の多い根菜類を避け、うどんやパンばかりを食べていると、低栄養状態に陥り、免疫力の低下を招いてしまいます。

3. 体のバランスと噛み合わせ

意外に知られていないのが、噛むことと体のバランス、つまり姿勢の関係です。しっかりと奥歯で噛みしめることができると、頭の位置が安定します。人間の頭の重さは体重の約10パーセントもあり、それを支える首や背骨にとって、噛み合わせは重りのバランスをとる役割を果たしています。

噛み合わせが整っていると重心が安定し、ふらつきにくくなるため、転倒防止につながります。また、スポーツ選手がマウスガードを装着するように、ぐっと噛みしめることで瞬発的な力やバランス感覚を維持できます。高齢の方にとって、噛み合わせを整えることは、転倒による骨折や寝たきりを防ぐための重要なリスク管理なのです。

4. 噛むことが脳を活性化し、認知症を予防する

噛むという動作は、脳にとって非常に強力な刺激です。顎を動かす筋肉を動かすと、脳内の血流が大幅にアップします。特に記憶を司る海馬や、意欲を司る前頭葉が活性化されることがわかっています。

厚生労働省の調査などでも、自分の歯が少ない人ほど認知症の発症リスクが高まるという傾向が示されています。また、歯を失っても入れ歯などで噛める状態を回復している人は、そうでない人に比べて認知症のリスクを低く抑えられるという報告もあります。脳の若々しさを保つためにも、毎日しっかりと噛んで食事をすることが、最高の脳トレになるのです。

5. 歯周病が引き起こす恐ろしい合併症

お口のトラブルが引き金となる代表的な全身疾患には、糖尿病と誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)があります。

糖尿病と歯周病の負の連鎖

歯周病と糖尿病は、お互いを悪化させる相互関係にあります。糖尿病の人は免疫力が下がるため歯周病になりやすく、一方で歯周病の炎症によって出る物質が、血液中のインスリンの働きを邪魔し、血糖値を上げやすくします。逆に言えば、歯周病治療を徹底することで、血糖値が改善することも証明されています。

命に関わる誤嚥性肺炎

食べ物や唾液が誤って気管に入ってしまうことで起こるのが、誤嚥性肺炎です。お口の中が不衛生で細菌が多い状態だと、誤嚥した際に強力な細菌が肺に送り込まれてしまいます。特に高齢者にとって、誤嚥性肺炎は命に関わる重大な病気です。口腔ケアでお口を清潔に保つことは、そのまま命を守ることに直結します。

6. 早食い・まるのみの習慣を卒業しましょう

忙しい現代人にとって、ついついやってしまいがちなのが早食いや、あまり噛まずに飲み込む「まるのみ」です。しかし、これらは健康への大きなリスクをはらんでいます。

早食いやまるのみは、満腹中枢が刺激される前に食べ過ぎてしまうため、肥満の原因になります。また、大きな塊のまま胃に送られるため消化不良を起こしやすくなり、一気に食べることで血糖値を乱高下させ、血管を傷つけてしまいます。

理想的な食べ方のコツは、一口につき30回以上噛むことを意識することです。食べ物を口に入れたら一度箸を置き、水分で流し込まず、唾液だけで飲み込めるまで噛む習慣をつけましょう。

まとめ:一生おいしく食べるために

噛めることは、単に食事を楽しむための機能ではありません。それは、適切な栄養を摂取し、脳を活性化させ、重大な病気を防ぎ、自立した生活を送るための「健康の土台」なのです。

もし今、噛み合わせに違和感があったり、歯を失ったままにしていたり、歯ぐきの腫れを放置しているなら、それは全身からのSOSかもしれません。当院では、お一人おひとりが生涯にわたってご自身の歯で、あるいは自分に合った入れ歯やインプラントでしっかり噛めるよう、全力でサポートいたします。

痛くなってから行くのではなく、健康を守るために行く場所として、歯科医院を活用してください。定期的なメンテナンスが、あなたの10年後、20年後の健康を大きく変えます。

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