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虫歯治療後の白いつめ物の秘密

今回は IN インレー についてのお話です。

インレーという言葉を聞いたことがありますか?

インレー治療とは虫歯治療を行った後に歯の形をもとに戻すために装着する詰め物のことです。

虫歯の治療ってどんな治療?

【虫歯の治療は歯の神経を残せるかどうかで2種類に分かれる】

虫歯になるとその虫歯はどんどん大きくなります。歯髄と呼ばれる歯の神経まで虫歯菌が侵入しダメージをあたえてしまう場合には歯髄(歯の神経)を取り除く必要があります。この治療法を抜髄と呼びます。

歯髄まで虫歯菌が侵入せず歯髄にダメージを与えない場合には抜髄の必要はありません。

【神経をとる必要のない虫歯の治療も2種類ある】

神経までたどり着かないくらいの大きさの虫歯の治療には2種類あります。

・1日で終わるお口の中でプラスチックの材料をもちいて歯の形を元に戻すCR治療

・型どりを行い技工士さんにつめものを作ってもらうインレー治療

です。

虫歯の治療法

【CR治療】

光を当てると固まる歯科専用のプラスチックを用いて行う治療法

お口の中で直接形を作りあげます。

CR治療の特徴

・1回で治療が終了する

・保険の範囲内での治療

・白い材料

このようにCRによる治療はいいことがたくさんありますがCR治療にもデメリットがあります

CR治療のデメリット

・強度に不安がある

はぎしりや毎日の食事ですり減り外れてしまったり隙間ができ虫歯になるリスクとなります。

・ものが詰まりやすい

歯と歯の間の隙間というのは50μm〜110μmが適切な幅と言われるほど繊細なのです。ちなみに1000μmで1mmです。この隙間が大きすぎると食べ物が詰まりやすく歯磨きが大変になるだけでなく虫歯や歯周病のリスクとなってしまいます。その繊細な歯と歯の間をお口の中で作るのには限界があります。

【インレー治療】

1回目:むし歯の除去・インレーの形を作る・型どり・仮の詰め物で蓋をする

2回目:調整し装着

このように2回の来院が必要です。1回目と2回目の間は歯がしみることの予防と歯が動いてしまうことの予防のために仮の詰め物をします。とれやすい材料ですのでとれないように注意が必要です。

インレーにはさまざまな材料がありそれぞれに特徴を持っています。

【保険治療と自費治療の違い】

インレー治療における保険治療と自費治療の違いは大きく分けて2つあります。

見た目2次むし歯のなりにくさです。

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〈見た目の違い〉

保険治療でのインレー治療は銀歯となります。一方自費治療でのインレー治療は白く強度のある材料もありますので自然な元と同じようなきれいな歯にすることもできます。

〈2次むし歯のなりにくさ〉

虫歯の治療をした後に再び同じ歯がむし歯になることを2次虫歯と呼びます。2次虫歯は詰め物と歯との間にできるわずかな隙間からできることが多くあります。インレーを作成するのには多くの工程があります。

歯の形を作る⇒型どり⇒石膏模型にする⇒ロウで形を作る⇒鋳型を作る⇒インレーの完成

これらの工程でどうしてもわずかなすき間ができてしまいます。

このできたすき間を上手に補正することができるのが自費の材料です。

〈ゴールドインレー〉

その名の通り金を多く含んだ材料を用いたインレーです。金は柔らかくわずかにできたすき間はお口の中でならすことができ隙間を埋めることができます。また柔らかいためすり減り方が歯に近いことも2次むし歯の予防に効果的です。

〈セラミックインレー〉

セラミックインレーは材質の違いによって強度が異なりますが2次虫歯予防の方法は同じです。歯とセラミックインレーとの接着剤がとても相性がよく、隙間を埋めることができます。また光学印象と呼ばれるスキャナーを使用することで工程を減らすことで隙間を減らすことができます。

インレー治療は虫歯治療ですが諫早駅前歯科では虫歯予防のための治療と考えています。1本の歯を治療できる回数は決まっていて回数を重ねると抜歯のリスクが上がっていきます。なるべく虫歯の治療は1回で済むように予防・検査・治療のバランスを整えましょう。

諫早駅前歯科 歯科医師 米山隼也人